民王

著者 :
  • ポプラ社 (2010年5月25日発売)
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本棚登録 : 1566
感想 : 306
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入れ替わりのフィクションは数多あるけれど、この民王は趣向を凝らした設定でオモシロカッタです。歯医者で脳波をジャックするチップを埋め込まれるわけですが、標的が皆歯医者に・・・って。無理があるけれど、逆にそれが非現実的で楽しめました。

入れ替わった総理・泰山の息子の学力の弱さが妙にツボに入ってしまい、声を出して笑ってしまうほど。公共の場で読むのはおススメできません(笑)息子になった泰山が就活で面接官を威喝してしまうところなんかは、待ってました!の池井戸節。とても痛快でした。

そんな息子・翔にも信念はあって。お互いテイストの違う親子だと思っていたけれど、(仕方なく)向き合ってみると案外認められる人間だったという事にも気づきます。泰山にも、翔にも、周りの人からの人望があって、こうした人間関係を見直せる本でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年1月17日
読了日 : 2014年1月17日
本棚登録日 : 2014年1月17日

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