赤目四十八瀧心中未遂

著者 :
  • 文藝春秋 (1998年1月1日発売)
3.75
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本棚登録 : 131
感想 : 18
3

桜庭一樹「少年になり、本を買うのだ」より、K島氏が大傑作と評していたので、気になって読んだ。

文章は平易で朴訥としており、大変読みやすかった。
なるほど、純文学(に類するヒューマンドラマ)を好んで読む読者層が多いのは頷ける。本を読むとは本来こういうものなんだなぁ、と思わされる。生活の中の所作が細やかに描かれて、まさに彼らの生き様を覗いている気分になった。

だけど、アヤ子と「私」生島の関係には眉をひそめるしかなく、「もうお前ら勝手にやってろ……」という気持ちになってしまった。アヤ子は男の思い描く女、という感じで、読んでいてげっそりしてしまう。
彫眉の変態親父発言も気持ち悪い。変態なだけの文学は読む必要がないと思っているので、ちょっとキツイ部分があった。

生島の小説を書く云々の話はどこへ行ったのだろう……とまあ色々釈然としない部分もあるが、現実とはそういうものなのかもしれない。

終わり方は、そう閉じるしかないか……とやや安易さを感じてしまい、少し目を覚まされてしまった。

文章を読む分には面白かったが、登場人物がどうも気持ち悪いし、舞台も展開も好みではなかったので、★3にした。★4に近い★3である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ヒューマンドラマ
感想投稿日 : 2016年11月15日
読了日 : 2016年11月12日
本棚登録日 : 2016年11月15日

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