わからない

著者 :
  • 白水社 (2024年5月24日発売)
4.26
  • (12)
  • (11)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 729
感想 : 17
5

翻訳家、岸本佐知子の未刊行の文章が集められた本。
エッセイに、書評に、日記に……いろいろ楽しめる。至福の時間だった。

著者自身書いているが、活字を読んで爆笑する経験というのはなかなかない。

私は本書をカフェで読んで大声で笑いそうになった。少なくとも何度も噴き出した。へんな目で見られたくない人は家の中で存分に大笑いすべし。
(でも外だからよけいに笑えるというのもあるけど)

ところで、私は氏の文章を読みながら、ずっとそこはかとない既視感にとらわれ続けていた。
それが氷解してよかった。

しかも、著者自身が日記にそのヒントを書いてくれていた。
そう、町田康の文章にちょっと似ている。誇張的な語彙といい、へんなオノマトペといい、とぼけた感じといい。

岸本氏は町田康の本をけっこう好きそうだし、友人とともにライブにも足を運んでいるのだった。

とくにこの日記が最高におもしろかった。
登場する友人知人たちもみなユニークだし、お父さんもなかなか良いキャラをしている。ずっと読んでいたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2024年6月4日
読了日 : 2024年6月4日
本棚登録日 : 2024年6月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする