京都の姿がここにある。
まえがきからして、なるほど京都人が京都を語ろうとしている、とわかる。歓迎されているのか疎まれているのか、値踏みされていることは感じられるけれど、飛び込んでいいのかわからない。キョートランドということばには、なるほどと同意するけれど。全体を読んで、割と辛口かと思った。京都は深い。気軽に足を突っ込んだら危ないのだ。
京都漫画や京都小説の件が面白かった。確かに「京都」とついているものは、「いや、それ、京都って言いたかっただけでは」「地名借りているだけだね」というものがいくつも見られる。でも、それを喜んで読む人もいるんだから、それはそれでいいんじゃない?(と、京都人はきっと微笑みの下で思っているのだろう、多分。)それから、京大や同大出身の作家論。それぞれの混沌。特に推理小説をよく読む人は意味がわかると思う。
くるりの『京都の大学生』という歌が激賞されていたので、聴きたくなった。歌詞を読むだけでも、ああ、ってなります。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
29: 地理. 地誌. 紀行
- 感想投稿日 : 2019年3月20日
- 読了日 : 2019年3月11日
- 本棚登録日 : 2019年3月20日
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