レディ・ジョーカー〈下〉

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本棚登録 : 1229
レビュー : 136
著者 :
quuipoさん 小説   未設定

以前から読みたかったレディ・ジョーカー(作者:高村 薫)。
高村 薫の作品は「マークスの山」を読んでいてストーリーの構成力に感動したけど、このレディ・ジョーカーも同様素晴らしい。

1兆円企業のビール会社が1947年の怪文書の発覚と部落出身者の父を持つ大学生の就職内定取消しが、ビール会社の社長誘拐につながり現金要求という脅迫が企業を襲う。

この小説は単なる犯人達と企業側の葛藤だけでなく、警察内部の軋轢や事件を追う新聞記者、政治と裏社会の現実を卓越した筆致で丹念に描いていて読み応え十分である。

手に汗握るジェット・コースター的な派手な展開はないが、事件に翻弄されながら登場人物達が過去の自分と訣別し、決断をしていく過程の描写に僕は引き込まれた。

上下巻併せて869ページに亘る長編小説のため、じっくり腰を据えてゴールデン・ウィークに読む本としてはお薦めの作品です。

映画化されているけど、ちょっと分かりにくいというのが僕の感想。もし、映画を観るなら小説を読んでからの方がいいと思う。ストーリーを追うよりは俳優達の演技、特に半田修平役の吉川晃司はニヒルでハマリ役だったと思う。

レビュー投稿日
2006年4月30日
本棚登録日
2006年4月30日
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