アンデシュ・ルースルンドとベリエ・ヘルストレムによるエーヴェルト・グレーンス警部シリーズ作。
とはいうものの、本作は明らかにパウラことピート・ホフマンの独壇場である。冒頭のクスリのやりとりに始まり、第一級の刑務所でクスリを売るためのネットワーク作りを利用した犯罪組織の壊滅作戦など、そのスケールは思った以上に大きい。
上巻は主に下巻での展開を見据えた伏線をどこまで張り巡らせるのかに費やされている感じがする。そもそも、なぜパウラはあんな行動に出たのかがよくわからないが、刑務所への潜入捜査前に様々な準備をする。これが後々どんな仕掛けになっているのかいないのかは読み進めて行くしかない。
クスリの輸送にまつわる話や刑務所内でのクスリの流通など、事実を上手くフィクションに織り交ぜているようで、スウェーデンという国の一面を垣間見せてくれる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2015年7月8日
- 読了日 : 2015年6月23日
- 本棚登録日 : 2015年6月23日
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