お化け屋敷になぜ人は並ぶのか 「恐怖」で集客するビジネスの企画発想 (角川oneテーマ21)

  • 角川グループパブリッシング (2012年6月8日発売)
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感想 : 10
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お化け屋敷プロデューサーという聞き慣れない仕事を知ることが出来たし、お化け屋敷は元々見世物形式の博覧会が起源だという事、限られたスペースで考え抜かれた体験時間、緊張と緩和、そこに上手く間を持たせるような工夫等、様々な趣向や苦労があるという事が分かった。ここまでお化け屋敷一つのテーマで語られる本も珍しいだろう。得るものがあった。

緊張と緩和の法則が快楽を齎すらしい。その落差は大きいほど、良いのだと。緊張を起点として、つまり想像から開始し、現象が起こるまでの時間が不安という心理。お化け屋敷は、人の感情を考え抜いたエンターテインメントだ。

だが、自分が行きたいかと言われるとそうでもない。この本を読んでもそうならない。一人で行く事を前提に考えるからだ。子供や恋人、友人と一緒なら楽しいだろうな、と思う。緊張と緩和の作用は、一人だと虚しいと感じてしまう。そんな事をしみじみ思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月30日
読了日 : 2022年8月30日
本棚登録日 : 2022年8月30日

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