?男達はその身に悪魔を宿していた?――ミュージシャン・神威楽斗(Gackt)がこの世に放った数々の物語の中でも、とりわけスケールの大きい作品が、この『DIABOLOS〜哀婉の詩〜』だろう。以前に比べれば、彼の脳内を巡る壮大な映像を実物化するための手札が増えたことも理由のひとつかもしれない。何にしろ、このタイミングでこれだけの物を創り出した彼には大きな賛美を贈りたい。人間と悪魔が同じ大地に存在している、彼らの住む世界。それは私達が住んでいるこの地球上には無い。人間達は脅威に怯えながらも懸命に戦い、生きている。しかしそれでも尚届かない圧倒的な力を前には膝をつき、歿してきた。容赦ない追跡に立ち上がったのは、『力』を持った5人の戦士たちがいた。その戦士たちこそ、Gackt、そしてバンドメンバー扮する者たち。漆黒の兜を被り、ワインレッドのコートを闇中になびかせて数万の悪魔に立ち向かう彼ら。その戦いぶりは、是非ライブを通して見てもらいたい。本編のライブは映像作品から始まる。洋画を彷彿とさせる手の込んだ映像はひとつの作品と呼ぶに相応しい。そして幕が開けると…――ここからはDVDを見て確認する方がいい。論より証拠。数千の文字は数秒の映像を前にひれ伏す。Gacktの作る作品を好きになって約9年。私が思う過去最高の作品だったことをここに記す。
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音楽
- 感想投稿日 : 2006年8月25日
- 本棚登録日 : 2006年8月25日
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