現代免疫物語―花粉症や移植が教える生命の不思議 (ブルーバックス)

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レビュー : 19
乱読ぴょんさん 図書館で借りた   読み終わった 

『新しい免疫入門』の参考文献にあがっていたなかで、借りてきて読んだ本。著者のひとり、岸本忠三が医学部出身で阪大の学長を務めた人でもあることは知っていたが、こういう研究をしていた人だとは知らずにいた。

▼結核菌の感染はきっかけに過ぎない、発熱などの大半の症状は実は免疫のせいである。人間の免疫の営みが肺の組織に空洞を作るのだ、といったら信じてもらえるだろうか。でもそれは事実なのである。(pp.57-58)

この「結核もアレルギー」という話に、へぇぇぇとびっくりした。父の父(私からすると祖父にあたる人だが、早くに亡くなってこの世で会ったことがない)は、まだ父が子どもの頃に結核で死んだ。「時代がよかったら…」と父からは何度か聞いた。

そのほかに、T細胞と胸腺の話(自己と非自己の認識にかかわる)、ノーベル生理学医学賞を受賞した利根川進の研究成果のこと(免疫の多様性を解明して、生命観に大きな変更をもたらした)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の話など、まだまだ分からないことはたくさんある免疫の仕組みのなかでも"分かってきたこと"のあれこれが実におもしろかった。

G-CSF(granulocyte colony-stimulating factor)は、抗ガン剤治療で白血球がぐぐっと減ったときに、"白血球を増やすクスリ"として使われたりするやつ(白血球の一種である好中球の分化・増殖をうながす)。まえに同居人が抗ガン剤をやって、クリーンルーム行き寸前になったときにG-CSFの名を聞いた。これも免疫研究の成果のひとつだったのか~

(4/2了)

レビュー投稿日
2015年5月5日
読了日
2015年4月2日
本棚登録日
2015年4月2日
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