ちくま日本文学全集46 長谷川四郎

  • 筑摩書房 (1992年1月1日発売)
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感想 : 7
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全然知らない作家。
というより、長谷川伸と勘違いしていた。

長谷川伸といえば、「瞼の母」や「一本刀土俵入」の作者。
そういう作者が「ちくま日本文学全集」に入るのは少々ピント外れだと気がついて当然だろうと言われるかもしれないけれど、「鞍馬天狗」の大佛次郎が入っているぐらいだから、それもありかと思っていた。全然人違い。ちなみに、「瞼の母」や「一本刀土俵入」は読んだことがない。じつはそれが読めるかと思って、少々楽しみにしていた。もう一生読むチャンスはないだろうな。

長谷川伸と長谷川四郎はまったく関係ない。

ただし、四郎の兄は、長谷川海太郎といい、「丹下作善」の作者。ペンネームは林不忘。他に、牧逸馬、谷譲次のペンネームを使い分けて活躍した。

ややこしいので、整理すると、
「瞼の母」は長谷川伸。
「丹下左膳」長谷川海太郎=林不忘。
その弟が長谷川四郎。

うん。ようやくわかった。

長谷川四郎の作品集。
もともと詩人のようだ。

戦争中の日本軍を部隊を描いた作品が多いが、どこかフランスの短編を思わせる。「海の沈黙」「星への歩み」のヴェルコールとか。どこがどうだとはいえないが。

でもどうも肌合いが合わないみたいで、淡々と読むしかなく、正直、退屈を感じました。
合わないんだから、しかたがないね、どうも。
この人は宮沢賢治が嫌いだったそうだけど、そこいらへんになにか関係があるのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本 :小説
感想投稿日 : 2018年9月18日
読了日 : 2007年10月23日
本棚登録日 : 2018年9月18日

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