林芙美子 [ちくま日本文学020]

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本棚登録 : 53
レビュー : 2
著者 :
ravenclaw55さん 本 :小説   読み終わった 

蒼い海風も
黄いろなる黍畑の風も
黒い土の吐息も
二十五の女心を濡らすかな

(P10 「自序」)

うわあ。
これは、むせてしまいそうなぐらい濃密な詩だな。
若い頃にこんな詩を読んだら眠れないな。

前卷の梅崎春生は福岡市中央区の生まれだが、林芙美子は福岡県門司市の生まれ。
あっちが福岡市なら、こっちは北九州市というわけだ。
作中に出てくる方言がいい。
これは小倉弁なのかな。(福岡の人に言わせると、博多弁、久留米弁、小倉弁はそれぞれ違うそうだが、長年福岡に住んでいてもよくわかりません)

「いやしかのう、この子は……腹がばりさけても知らんぞ」
「章魚の足が食いたかなア」
「何云いなはると! お父さんやおッ母さんが、こぎゃん貧乏しよるとが判らんとな!」
(p23「風琴と魚の町」)

どれも魅力的な作品集。
代表作「放浪記」「浮雲」はぜひ読んでみたいな。

レビュー投稿日
2018年9月17日
読了日
2007年9月8日
本棚登録日
2018年9月17日
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