晩年の子供 (講談社文庫)

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本棚登録 : 1690
レビュー : 179
著者 :
まっきーさん 記憶に残る作品   読み終わった 

村上龍編(アンソロジー)『魔法の水』におさめられていた『桔梗』(山田詠美)が魅惑的すぎて、『桔梗』を探して、この地味な…表紙絵の文庫を格安で購入。


やっぱりすごい作家さんだと思った。中高生時代、山田詠美作品が放つ熱に憑りつかれて読み漁った時期があった。

友人と貸し借りっこして「ねえねえ、ここに私たちが描かれているよー!」なんて言いながら夢中になった記憶がある。ちょうど『放課後の音符』とか『蝶々の纏足』『風葬の教室』とか。衝撃的だった覚えが今でもしっかり残っている。

けどサッと熱病のブームは去ってしまい「もういいや。必要ないや」とか言って手にも取らなくなってしまった。(この作品は私が詠美さんから離れた頃の作品でした。離れていた時にこういう作品が出ていたなんて…。)


久しぶりに手に取るきっかけになったのは、震災ものだと思って借りた『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』を読んでから、この人のすごさを再認識させられて、またちょびちょびと読み始める。ご縁を感じる。


『晩年の子供』…本当に変なタイトルだ。けど読めば、ちびまる子ちゃん的内容にクスッと笑える。昔の自分がいたりして、身に覚えがあったりして懐かしく、そして切な哀しい雰囲気が何とも言えない。(注・全部がちびまる子ちゃんん的内容ではなく、バラエティに富んでいます。)


「晩年の子供」「堤防」「花火」「桔梗」「海の方の子」「迷子」「蝉」「ひよこの眼」「あとがき」解説…中野翠さん(←かなりよい解説◎)


綿矢りさが山田詠美さんに影響を受けたとか聞いたことがあるけど「ひよこの眼」あたり読めば、「ひらいて」(綿矢りさ)が自然に浮かんでくる。最後の「ひよこの眼」は悲しかった…。これで終わりなんて…少しぼー…としてしまった。


同時に、色々な若手作家の基礎になっているんだなぁ。。。すごいや…と再認識させられました。

レビュー投稿日
2016年1月20日
読了日
2016年1月20日
本棚登録日
2016年1月20日
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