長いお別れ

4.02
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本棚登録 : 910
レビュー : 172
著者 :
まっきーさん 記憶に残る作品   読み終わった 

アットホームな雰囲気な東家。文章や描写がユーモラスでついつい笑ってしまう場面が多かった。とても微笑ましい家族の雰囲気。


アルツハイマーの東昇平、妻・東曜子、長女・茉莉、次女・菜奈、三女・芙美の10年間の物語。3姉妹が力を合わせて両親をフォローするというのは、恵まれたしあわせなケースだと思う。これが3兄弟だったら…こうはならなかっただろう。きっと嫁たちが出てきて押し付け合い…大変だと想像してしまった。


不思議な切り口で…まるでアルバムや東家の思い出のショートムービーを見ているかのようで、葬儀の式場で東昇平さんをお見送りする場面が浮かんできました。最後は少ししんみりと切なかった。先日読んだ『ストーナー』みたいに静かに幕が降りる物語だった。




妻の曜子さんが素敵で面白い。こういうスタンス好き。ふっ切れた明るい介護。よい夫婦関係だからこそだと思う。

“「自宅で介護するってね、そりゃ簡単なことじゃないのよね」”=179ページ=

“「だって自宅でぼけっとしてるってわけじゃないんだもの。しょっちゅう他人が出入りするってことなの。そりゃ、いい方たちなのよ。恵まれてると思うの、そこんとこ。でもね、他人が来るとなれば掃除だってしないわけに行かないし、あー、今日は寝坊したいと思ってもできないでしょ」”=179ページ=

ここすごくよくわかる。激しく共感した。響いた箇所です。


あと芙美のシーンでも笑ってしまった。
「結婚とは、そういうものです」=116ページ=


昔はこういう結婚観を受け付けなかったけど、この歳になってよくわかる。ある種、そういうもんなんだよね…。中島さん書く物語は隅々まで味があっておもしろい!うちに積んでる本も読んでみよう。

レビュー投稿日
2016年5月15日
読了日
2016年5月15日
本棚登録日
2016年5月10日
5
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