陰謀の日本中世史 (角川新書)

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本棚登録 : 115
レビュー : 18
著者 :
稲垣裕一さん 日本史   読み終わった 

前著「応仁の乱」は興味深く読んだが、新書のわりにヘビーな内容だった。今回は陰謀論。俗なテーマで気楽に読めるかと思ったが、軽くはなかった。本書は歴史上の陰謀および陰謀論の構造についての論じているが、アカデミックな作法に則っているため、議論は厳密で史料批判にも留意されている。複雑な内容を頭の中で整理しながら読み進めるのはなかなかヘビーだった。

印象に残った箇所はいくつかあるが、本能寺の変などは多くの読者が関心を持つかもしれない。私も子供時分から信長の死の真相についてあれこれ想像をめぐらせたものだが、最近では「そもそも謎でも何でもなかったのではないか?」と考え方の前提から変えつつある。本書では本能寺について世に出回った一通りの説が紹介され議論が整理されている。呉座先生ご自身の主張がはっきりと提示されているわけではないものの、実行プロセスの現実性を重視する視座は私の価値観に近いと感じた。心強い限りである。

レビュー投稿日
2019年6月21日
読了日
2019年6月20日
本棚登録日
2019年6月18日
3
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