江戸開城 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1987年11月26日発売)
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本棚登録 : 147
感想 : 12
4

司馬遼太郎の「幕末」に紹介された、海音寺潮五郎の史伝「江戸開城」。
解説書のような難解さがあって、一話一話読むのに時間がかかりました。
しかし、平易に書き換えてはありますが、当時の手紙や日記などが引用されていて、なかなか綺麗な日本語を堪能することだできました。
「黙視することが出来ず、忌諱を憚らず、罪を恐れず、高明を冒瀆しました。死罪々々。」
かっこいいですよね。
勝海舟が、慶喜の処遇について総督府に泣きつく手紙は、圧巻です。
これが侍かー!と感嘆しました。
残された伝説や逸話とは違う真相を、著者が細かく解き明かしていくところも面白かったです。
武蔵の忍、川越や高輪、洗足、また小田原、三島の関所が出てきたりと地名も親近感があって楽しく読めました。
佐賀藩邸(今の東大)とか、びっくりしますよね。彰義隊のところで出てきました。
また、文中に「時代のバスに乗り遅れた」や「トルストイの戦争と平和」云々が出てくるところに、現代からのアプローチも感じられました。
しかし解説書でありました。学術書に近い。お勉強になりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2012年10月22日
読了日 : 2012年10月22日
本棚登録日 : 2012年10月22日

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