三人の女たちの抗えない欲望

  • 早川書房 (2021年3月17日発売)
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5

3人の女性の話が時系列に沿ってAさん→Bさん→Cさん→Aさん→…といった感じに何章か分かれて紹介されていく、というよりは完全に小説物語として話が進んでいく。
重い…けど、人間のリアル。登場人物誰ひとり、誰のことも責めない。自分が自分の人生を生きて、選んでると思っている。でも裏にあるのは根強い男尊女卑思考やロマンチックラブイデオロギー。古い慣習の下で育ったり、虐げられた数々の記憶に縛られ、がんじがらめにされている女性たち。それらが欲望となって現れている。かなりリアル。自分の中にも、あるな。この感覚。と、知らずに引き込まれて行く。性描写は多いのだけれど、官能小説としては読めない。ノンフィクションの、あなたの中にもきっとある欲望の話です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月9日
読了日 : 2021年5月9日
本棚登録日 : 2021年3月19日

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