2006年刊。著者は東京大学大学院法学政治学研究科助教授。何人もの方が的確なレビューをされているので、それ以上のものは書けないが、本書は非常に優れた一級の評伝。個人的には、①書簡・論文などを丁寧に引用している点、②丸山への第三者の批判もきちんと叙述する点、③単に論文等からの引用に止まらず、丸山の逮捕体験・特高や大学からの断続的な監視・二等兵としての従軍体験等、丸山の実体験から導出される彼の見解やその変遷を後追いしている点が目を引く。現状認知に止まらない理想主義に彩られる丸山氏の著作を紐解いてみたくなった。
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年1月21日
- 読了日 : 2017年1月21日
- 本棚登録日 : 2017年1月21日
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