1994年(底本1989年)刊。全4巻中の3巻。
著者はサンディエゴ州立大学歴史学教授兼日本研究所所長。
ソ連軍の圧倒的火力。日本軍の強弁が寒過ぎるソ連側が掌握する制空権。不可欠な準備を万端実行するソ連の組織力。いずれも日本軍とは対極である。
後に対米戦で露呈するものと同じ構図が、ミニマムな形で現出する戦場。
加え、公平を保とうとする著者すら呆れる日本軍の現状認知の甘さ。
これらを換言すれば、火力と機械化部隊と航空機に蹂躙された、敢闘精神溢れる日本兵の死体の山だ。
が、その著者をしても某参謀を良いように書きすぎている。
些か感情的言い回しだが、反吐が出るほど。声のデカい、つまり意見を残しがちであった彼の言い分を取りすぎではないのか。
それにしても、ジューコフ将軍の下準備の周到さには呆れるやら、羨ましいやら。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2016年12月17日
- 読了日 : 2016年12月17日
- 本棚登録日 : 2016年12月17日
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