1999年(底本1983年。原本1979年)刊。全4巻中の第3巻。
ウォーターゲート事件の話題がちょこちょこ出てくるが、基本的にはベトナム戦争一色の巻。
当然だが、ベトナムと言えども報道機関が反戦一色だったわけではなく、御用新聞的な記事を書きまくっていたところも多々ある。
一方、特派員の常駐が、記事のリアリティと豊富さ、さらに特ダネを得させることにつながる点、また、特派員常駐が、記事の出所を政府以外に増やすことになり、結果、御用新聞的な記事から逸脱していく点が興味深い。
なお、著名ジャーナリストや編集者。これらがわんさか登場するが、彼らの人名録(業績や為人など。個人的には未知の人が多い。米国で著名でも日本で同様とは言い難いのだから当然ではあるが。)がないので、本書の面白さが半減しているのだろうなという印象も強い。
それほど生々しいやり取りが、ジャーナリスト間、対政治家で繰り広げられていることを伺わせる書である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年12月12日
- 読了日 : 2016年12月12日
- 本棚登録日 : 2016年12月12日
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