メディアの権力 3 (朝日文庫 は 18-6)

  • 朝日新聞出版 (1999年10月1日発売)
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感想 : 1

1999年(底本1983年。原本1979年)刊。全4巻中の第3巻。

 ウォーターゲート事件の話題がちょこちょこ出てくるが、基本的にはベトナム戦争一色の巻。

 当然だが、ベトナムと言えども報道機関が反戦一色だったわけではなく、御用新聞的な記事を書きまくっていたところも多々ある。
 一方、特派員の常駐が、記事のリアリティと豊富さ、さらに特ダネを得させることにつながる点、また、特派員常駐が、記事の出所を政府以外に増やすことになり、結果、御用新聞的な記事から逸脱していく点が興味深い。

 なお、著名ジャーナリストや編集者。これらがわんさか登場するが、彼らの人名録(業績や為人など。個人的には未知の人が多い。米国で著名でも日本で同様とは言い難いのだから当然ではあるが。)がないので、本書の面白さが半減しているのだろうなという印象も強い。
 それほど生々しいやり取りが、ジャーナリスト間、対政治家で繰り広げられていることを伺わせる書である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年12月12日
読了日 : 2016年12月12日
本棚登録日 : 2016年12月12日

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