1979年刊行(初出1970年、72年)。「ボンバ」「魔の山」の2本を掲載。◆何れも救いようのない話ではある。前者は悪魔の如き力を得た、一般人青年が異様な万能感と悪鬼の如き性格変貌を遂げていく。当時の劇画ブームの影響があるかは検証する力はないが、何とも言えない闇を感じさせる作品である。馬や主人公男谷の表情描写も劇画の影響があるのかも。が、それよりも著者の本書のあとがきの方が断然面白い。「新左翼」を称する「自称」漫画評論家への痛罵、水木しげる・つげ義春・白土三平への擁護は時代の空気感を雄弁に語るかも。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
マンガ
- 感想投稿日 : 2017年1月22日
- 読了日 : 2017年1月22日
- 本棚登録日 : 2017年1月22日
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