2012年刊行。著者は元陸上自衛隊所属隊員。
タイトルどおりの書で、スマホの危険性や個人ユーザーのパソコンがサイバー攻撃の隠れ蓑となる危険性など、それほど新奇な叙述はない。
ただし、2000年代後半からの各国でのサイバー戦争(エストニアに関する本書の叙述が印象的)の具体的様相と、自国に居ながら標的国を攻撃する民間人≒サイバー・パルチザンの箇所とは、個人的には読んで損はなかったかな。
陸自は組織改変し、サイバーテロ対策に相当人員と彼らへの教育資源を投入すべきとの意を強くしたところであるし、著者は自衛隊員だったので、本書もまた当然、自衛隊を軸に物事の処理方針を検討しようとしている。
ただし、それ自体が縦割り行政の最たるものともいえる。そもそも、自衛隊ではなく警察の所轄という選択肢も念頭に置くべきかもしれない。
なお、叙述に深みはないので、あっという間に読める。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2016年12月31日
- 読了日 : 2016年12月31日
- 本棚登録日 : 2016年12月31日
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