童話の魔法使いは大抵悪役(しかも老婆)、子供の頃放送していたTVアニメに登場する魔法使いは殆どが少女、ということで、ともすると「魔法使い=魔女」というイメージに偏りがちだが、この「魔術師」テーマのアンソロジーに登場するのは、何故か男性ばかり。
当書はシリーズの2冊目。タロット・カードに従うなら少なくとも十数冊が出るのでしょう。全て過去に書かれた作品なので、数篇ほど既読作品もあった。角川ホラー文庫で、井上雅彦氏の編纂ってことで買ってはみたものの……他のレーベルで出していたらホラーとは思わないかも。ホラーというよりは「奇妙な味わい」のアンソロジーと言った方がしっくり来るか。
凶々しい魔法使いや魔術の怖さよりも、どことなく彼ら(奇術師なども含めて)の悲哀のようなものが色濃く描かれているようにも思えた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内ホラー/怪奇幻想
- 感想投稿日 : 2012年3月14日
- 読了日 : 2001年1月27日
- 本棚登録日 : 2012年3月14日
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