優しい夫ルイスと暮らす看護婦のアナ。ある朝目が覚めると、近所に住む8歳の少女ヴィヴィアンが死人のような姿で部屋の中に立っていた。彼女に襲われて首を噛み千切られ、ルイスは死に瀕するが不意に立ち上がってアナに襲い掛かる。夫の襲撃を逃れて家を出たアナが目にしたのは、荒れ果てた街の姿と狂暴化した人間たちだった。アナは同じく混乱を逃れた警官のケネスやセールスマンのマイケルらと共に巨大ショッピングモールに逃げ込むが、そこにも狂暴化した人間―「彼ら」は次々と押し寄せてくる。いったい何が起こったのか……。
当時公開していた映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」のノベライズ版だが、映画のストーリーとは一部異なっているらしい。というのも底本として用いられたのは映画の完成稿ではなく、この本の著者自身が書いた映画の初期シナリオなのだとか。どこがどう違う(ラストも映画とは違うらしい)のかは、自分で映画を観てみないとわからないのだが……怖さよりは「愛する相手ですら殺さねばならない」という悲しさの方が印象に残る。
ノベライズということで期待していなかったが、ホラー小説としても十分読めるだけのものであることも書き添えておく。小説において妙なオノマトペは必要ないことがこれでよーくわかる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外ホラー/怪奇幻想
- 感想投稿日 : 2010年4月17日
- 読了日 : 2010年4月17日
- 本棚登録日 : 2010年4月17日
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