急性の脳腫瘍で入院している傍らで、「君の命を助ける。その代わりに、君の最も大切なものを一つ奪う」と悪魔と名乗る青年に言われる夕夏。
悪性だった腫瘍が良性に転じて命が助かるが、2年間の記憶がなくなってしまう。
ゆめさんお得意のインパクトの強い始まり。
不思議な青年は本当に悪魔なのか、本当に記憶と命を取引したのか、謎めいた話にぐいぐい引き込まれる。
2年間の記憶をなくしたことで、生活や仕事にマイナスになったことも確かだが、立場が変わることで今まで見えなかったことが見えてきて、自分と向き合い、家族や過去と向き合うことになる。
いろんなことが交錯して重なっているような物語で、後半一つ一つ謎が解けていく。
ただ、すべての謎が細かく説明されていくところが、私としては逆に興醒めかなと。
最後の家族のシーンもそこまでやるか、いらないんじゃないと思ってしまった。
読み手の想像で楽しむところを残していても良かったかな。
タイトルと表紙の絵からどうしても漫画ちっくに感じてしまってそこも残念。
でも面白かったので、星4。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年10月27日
- 読了日 : 2024年10月27日
- 本棚登録日 : 2024年10月27日
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