俳句雑誌にエッセイを書いている大友玄.俳句界の重鎮 窪嶋鴻海の文化功労者選出の祝賀の宴に呼ばれ、鴻海との接触が始まるが、彼が主宰している朱夏俳句会に玄が高校生の時亡くなった母 冴子が加わっていたことが父だけが住む実家にあった冴子の遺品から判明.冴子の句を鴻海が剽窃していたことも発見したが、わだかまりが生じる.出版社の編集者 神崎貴恵との不倫も同時進行する.俳句会への誘いがあり、何度が出席するうちに鴻海に気に入られ、石巻への旅の同行を求められる.芭蕉の奥の細道になぞらえた旅で、鴻海、玄の句と芭蕉・曽良の句が出てきて楽しめる.終盤では妻瑛子の金銭トラブルが発覚し、玄を悩ます.朱夏の後継者問題でもトラブルが出てくる.413頁の大冊だが、俳句と玄の心持ちが楽しめる好著だ.
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2014読破
- 感想投稿日 : 2014年9月17日
- 読了日 : 2014年9月17日
- 本棚登録日 : 2014年9月17日
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