
精神病院での非情な扱いを淡々と描き告発する章。当事者研究の章。父との思い出を語った章。
父親にひどい扱いをされながら、それでもかつては仲良かった、お金を出してもらえなかったことを恨みながら、それでも音楽や映画など教えてもらったことは認める。嫌いなのに、否定されて悲しいのに、何か関わりを持ち続けずにはいられなかった子供のアンビバレンツが切ない。精神病院の箇所も含めて、読んでいると切なく胸がキリキリする。
最後の友人ゆりこさんとのエピソードも良い。
読んでいると、淡々と前向きに生きている、生自体への肯定的な姿勢に影響を受ける。
- レビュー投稿日
- 2019年7月7日
- 読了日
- 2019年7月7日
- 本棚登録日
- 2019年7月7日