「十二国記」画集 久遠の庭 (第一集)

  • 新潮社 (2014年7月31日発売)
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感想 : 21
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山田章博氏の『十二国記』画集。
第一集であるこの『久遠の庭』には、ホワイトハート版の表紙や挿絵が中心に収められています。

高校生から大学生の頃にかけてWH版を必死に読み漁っており、それらは今でも本棚に並んでいるのですが、文庫より大きいサイズで改めて眺めると懐かしさが込み上げて来ました。
最初に『月の影 影の海』を手に取った時は、表紙の構図と色遣いに何となくエキゾチックな匂いを感じたなぁ、とか。
主人公・陽子の赤毛が特徴的な色合いだと感じた記憶があります。
画集の表紙になっている陽子の髪の色は、WH版とはまた違って鮮やかな印象ですが、こちらもとても好きです。

WH版の挿絵は『図南の翼』の、「騶虞を連れた利広」と「犬狼真君」が特に好きです。
私は北米版までは所持していないので、北米版のために描かれたイラストが収録されているのはとても嬉しかったです。
北米版『風の万里 黎明の空』と『図南の翼』は元々WH版で使用されていたイラストを同じ構図で描き直したものが使用されていたりして、興味深いです。
それから『東の海神 西の滄海』ドラマCDのブックレットに載っていた短編『漂泊』の挿絵が掲載されていたのには感激しました。
確か、墓参りの場面だったと思うのですが。
このCDは大学時代に友人から借りて聴いたので、いつか自分でも手に入れたいです。

欲を言うと、もう少し描き下ろしが欲しかったことと、ご本人による作品解説などがあれば嬉しかったなぁというところ。
第二集も楽しみです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 画集
感想投稿日 : 2014年9月13日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年9月12日

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