まさかの結末 (扶桑社ミステリー ハ 29-1)

  • 扶桑社 (2006年8月30日発売)
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本棚登録 : 530
感想 : 80
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図書館で借りた本です。翻訳物だけど、ショートショートなら読みやすいかなと思って借りました。

個人的には、ショートショート=星新一で、高校時代、教科書で初めて星新一を読んで、その面白さに虜になり、一時期、よく読み漁っていたのを思い出しました。同じショートショートでも、阿刀田高は、ニヒルというか、厭味というか、うまく言えないけど、あまり好きになれませんでした。

で、これはどうだったかというと、うーん・・つまらなくはない、というか、どちらかというと、やっぱり面白いの域になると思う。なんだけど・・評価が難しい・・。哲学的な要素が結構入ってる印象だったから、ちょっと重い印象。加えて、理論立てて、計算して書いたっていう印象も。

星新一=(話が)軽い、分かりやすい、専門知識不要、勢いをつけてのどんでん返し
まさかの結末=(話が)重い、話によっては哲学的(専門知識もあり)、理論・計算詰めのどんでん返し

短縮して言うと、不特定多数を相手に、面白く書く星新一、専門知識をもつ頭の良い人向けに書いたE・W・ハイネ。といった感じでしょうか。

だから(?)薄いにも関わらず、読むのに時間がかかり、ちょっと分からない部分もあり、ところどころ躓きながら読んだので、素直に「あー面白かった」では終われないという・・。
この人の書き方が、上記の解釈で良いのか分からないけれど、少なくとも、あたしはそういう印象を持ったし、ショートショートを読む、というより、うーん、一種の授業のような・・ちょっと不思議な読後感をもった本書でした。(星新一みたいな要素もいくつかはありました)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年8月1日
読了日 : 2017年7月21日
本棚登録日 : 2017年7月25日

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