ヴィヨンの妻 (新潮文庫)

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本棚登録 : 4846
レビュー : 456
著者 :
鈴雨さん 日本文学   読み終わった 

これらの作品を書いているとき、太宰治本人は非常に鬱々としていたんだろうなと読み取れる。大戦後の混乱と様々な要因から来る絶望。
掲載されている作品からは希望が感じ取れなかった。
読了が非常に不愉快だった、親友交歓だがじっくり考えてみると作者なりに一見被害者かもしれない者が、否者だけが被害者なのだろうか? と投げかけているように見える。罹災したのは彼だけではない。不愉快と称した親友も大戦を経験し、少なからず罹災している。
「威張るな!」は被害者で居続けるなということなのではなかろうか。

鬱々としながら小説を通しなにかを伝えようとした晩年の8作品は軽い語り口ながら色々なことを考えてしまう、そういった意味合いでは理解しづらい作品でした。

ときにこの一冊、節々に太宰治を想像するように誘導されているが本当に小説なのだろうか? 半自伝ではなく? 
つらつらとくだらない事を書き込んだ他人の日記を読んでいるような気分。

レビュー投稿日
2016年7月19日
読了日
2016年7月20日
本棚登録日
2016年7月19日
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