刺青・秘密 (新潮文庫)

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本棚登録 : 3467
レビュー : 331
著者 :
りおんさん    読み終わった 

谷崎潤一郎なんて男女の性愛についてとかでしょ?あんま興味ないかなあなんて思ってたけどそんなこといってないで早く読めばよかった。
面白かった。

文章がすごく綺麗なので、いやこれどうなのって状況でもすごく綺麗に感じる。

『異端者の悲しみ』は自伝的な話らしいけど、本当に谷崎がこんな感じだったのだとしたらなんとも嫌なやつだなぁという印象。
この年頃は誰しもいろんなことに悩んだりおかしなことをしたり悪ぶってみたりするものだと思うし、年齢や当時の状況を考えるとしょうがないのかなとも思えるけど…。
それにしても傲慢、自尊心、他人への思いやりのなさがすごい。
女性に関しても何より谷崎が好きなのは『女の綺麗な肉体』であって、女の人格やらなんやらはどうでもいいってことなんだなあと。
たぶん『自分を責めて悦ばしてくれる綺麗な道具』くらいの認識なんでしょうね。

好きだったのは『少年』と『母を恋うる記』。
『少年』は少年少女の無邪気な残酷さがぞわぞわするほど綺麗に描かれていてまさに耽美という感じでよかった。
『母を恋うる記』は幻想的で綺麗な雰囲気と文章ですごく好き。
情景の描写もだけど音の描写もとにかく綺麗で、その場面の風景がみえて音が聞こえてくるかのようだった。
美しくて切ない。
これをラストにもってきてくれてありがとうございます。

レビュー投稿日
2018年4月24日
読了日
2018年4月24日
本棚登録日
2018年4月24日
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