法廷通訳人 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2020年5月22日発売)
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感想 : 13

とても読みやすく、好みの文章だった。
裁判での通訳という仕事を通して、その実務の傍に常に潜むさまざまな自問や葛藤。著者の出自から来るものもあれば、日本の裁判制度に寄るものもある。法廷通訳の仕事に資格や試験が無いことも、著者の自問の要因の一つになっているのだろうなと思った。
必要とされているからとにかく目の前の職務を全うするまで、と割り切ることも、そのような自問を繰り返しながら責任を再確認していくことも、どちらも大事なのかもしれない。
プレッシャーに読んでいてこちらも息が詰まるほどの場面もあった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年3月7日
読了日 : 2021年3月7日
本棚登録日 : 2021年3月7日

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