小川未明童話集 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 桑原三郎 
  • 岩波書店 (1996年7月16日発売)
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本棚登録 : 155
感想 : 23
5

やさしくて切なくて不可思議で、時に残酷な物語たち。
お金や権力、名誉などへの欲望に汚れてしまった大人たちに、子どもの頃の純粋さを取り戻すように諭すお話が多かったように思う。
正しい行いをした者が報われ、間違った行いをした者に罰があたる。そんなふうに因果が巡り巡ってゆくお話がある一方で、惨めな思いをした者が報われなかったり、栄えていた国が滅びたりと、この世の無常、不条理さをさりげなく訴えかけるような作品もあった。読んでいてとても切ない気持ちになった。
「赤いろうそくと人魚」「港に着いた黒んぼ」「月とあざらし」が特に好きだ。
小さいもの、弱いもの、貧しいもの、自然や動物たちへの小川未明の深い愛情を感じた。
解説を読むと小川未明と言う作家の素晴らしさがよく分かる。子どもらしい心を決して忘れない姿勢、善く生きようとする姿勢。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年6月26日
読了日 : 2015年6月26日
本棚登録日 : 2015年6月26日

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