時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし

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本棚登録 : 259
レビュー : 38
著者 :
ロニコさん 3類   読み終わった 

辻村深月さんの「家族シアター」の読後に読んだので、色々な思いが去来し、考えさせられた。

ミニチュアなのにとてもリアルに再現されていて、立体だから写真よりもその場に佇む自分を感じられる。

著者の小島美羽さんは、特殊清掃の仕事について6年ほど。「100人中99人はすぐに辞めていく」という仕事。ご本人もこの仕事に就くまでは郵便局員という安定した職に就いていたので、母親には猛反対されたそうだ。
しかし、かつて母と離婚を前提に、別居し始めた父が突然死し、それが状況によっては孤独死になっていたかもしれない…暴力的な父の死にそれでも、尊敬や愛情の念があったことに気付き、生前もっとできたことがあったのではないか…という思いが残った。
友人から特殊清掃という仕事があることを聞き、「2年かけて自分の意志が揺るぎないことを確かめ」『ただ片づけるだけ、ではない』と書いている遺品整理会社に出会い、転職を決意されたそうだ。

「孤独死が悪いことだとは思っていない。病院や施設ではなく住みなれた我が家で逝きたいと思っている人は多い(この場合、「自宅死」や「自然死」という表現の方がしっくりくる)。自宅で一人で死ぬのが悪いのではなく、発見されるまでの期間が問題なのだ。」
という著者が、発見されるまでに一番期間が長かったケースは二年だそうだ。
日本だけ社会問題になるまで多発する孤独死の問題。コロナ禍でコミュニケーションのあり方が変化し、更に増えていくのではないだろうか。
我々の社会のあり方が問われていることを、改めて提示してくれる本だった。2020.8.2

レビュー投稿日
2020年8月5日
読了日
2020年8月2日
本棚登録日
2019年10月7日
24
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