文明史のなかの明治憲法 (講談社選書メチエ)

3.70
  • (3)
  • (10)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 74
レビュー : 8
著者 :
rontakoさん 法律関係   読み終わった 

図書館で借りてきた本。憲法を勉強している今、せっかくだから明治憲法のことも少しは知っておいた方がいいかなと思って借りてきたのだが。。

「新憲法の誕生」のように、どのように明治憲法の中身が作られたのかが書いてあるのかと思ったが、そういう具体的なことは全く触れず、明治憲法はどのような人がどのような人に話を聞いてにどのように考えて作られたのか、という「明治憲法を巡ってのあれこれ」という話だった。主に中心となった人物は明治憲法を作るように指示された伊藤博文だったんだけどね。

明治憲法はその当時のドイツ憲法をそっくりそのまま移植したもの、と考えられがちだが、憲法が制定されたあとにヨーロッパやアメリカ各国の大学の有名な学者などに配布したところ確かにドイツ憲法とは似たものであるが、そこにはちゃんと「日本的なものが根付いている」という評判だったそうだ。

確かに憲法は「この国のかたち」で、将来どのような国にしていくかを考えた重要な法律だが、やっぱり今の目で見ると明治憲法を作った人たちは国民(その当時は臣民だが)なんか「いかに飼い慣らすように仕向けていくか」の対象しかなり得ないんだよね。政府に歯向かわずに協力していく臣民をどう育てていくか。当時は帝国主義だから仕方のないことなのかも知れないけど、でも、これって今も政府首脳や国会議員や官僚はそう思ってないか?という感じも最近すごくするんだよね。あれから100年以上経つのに日本は何も変わってないのではないだろうかってことがすごく怖いし、絶対に「先祖返り」なんかしちゃいけないと思う今日この頃。

結局明治憲法は上からの押しつけ憲法、今の憲法はGHQの押しつけ憲法(と言えども当時の政府首脳が一生懸命「日本化」した挙げ句のものなので、純粋にGHQの押しつけとは言えないと思っている)で、日本国民は一回も「自主憲法」を作ったことがない国民なのだよねえ。。まぁ、今の風潮だと今さら自主憲法を作るよりは今の憲法を大切に守っていく方がいいんじゃないかとわたしは思っているが。

レビュー投稿日
2014年2月15日
読了日
2012年7月4日
本棚登録日
2014年2月15日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『文明史のなかの明治憲法 (講談社選書メチ...』のレビューをもっとみる

ツイートする