これで学校から送ってきた社会福祉士の教科書はすべて読み終えた。

しかしこの本を一番最後に読ませるというのは、なかなかよいカリキュラムなのかも。全体的に各論→総論という順番らしいが、この教科書はそれに加えて社会保障の知識も必要だし、総合的な知識をある程度持った上でこの本を読むと「あ、これは以前出てきたこれか」みたいなのが結構積み上がってるなあと言うことが実感できた。なんの知識もない上で一番初めにこれを読んだらかなりちんぷんかんぷんかも。

国家予算に占める社会保障費のところの説明でいつも思うのだけど、他の費用に比べて伸び率はどうなのかとか、他の国の社会保障費はどうなってるのかとか(これについては各国の「福祉国家レジーム」の違いで大きな差がありそうだが、例えば保守主義レジームの国に比べるとどうなのかが興味がある)、そういう比較をしないと「社会保障費をもっと減らす必要がある」(という風に教科書は書きたいように思えるのよ)ことについて説得力がないような気がするんだよねえ。だって、高齢化が進んでるから社会保障費の半分以上を占める年金が増えていくのは当たり前だし、介護保険だって今の水準を保つだけでも増加するのは当然なんだし。「社会保障費が増えることはよくない」って思想をこれから社会福祉士になろうって人たちに植え付けるとまぁいろんなところでメリットはあるんだろうなとは思いますがね。

2018年7月4日

読書状況 読み終わった [2018年7月4日]
カテゴリ 社会福祉士関係

要するに社会学に関する本だった。
「社会福祉士ってこういう勉強もするんだ」と思ったが、問題解決のためには社会を分析する思考の役に立つんだろうなあ。ここら辺の周辺的な学問は面白いと思う。

2018年7月2日

読書状況 読み終わった [2018年7月2日]
カテゴリ 社会福祉士関係

この間読んだ「沸点」(6月抗争を描いたマンガ)を読んだら、韓国の現代史についてもっと知りたくなったので、この本を読んだ。

とても面白かった。韓国の現代史はほとんど全く知らなかったのだが、この本は非常に理解しやすかった。

民主化運動は、民主化されても終わりではことがよく分かる。権力者は一度倒れても再び民衆の権利を奪い返す勢力がまた現れてくる。この本を読むと民主化というのは一気にやってお終い、ではないことがよく分かる。民主化というものは一気に進んではまた押し戻され、また進む、ということの繰り返し。

ここで韓国の市民がすごいと思うのは、例えば野党が分裂して選挙に負けたとしても、次はそれを克服して新たに挑戦することを繰り返していることだ。「野党は情けない」という評価が固定して「結局やっても無駄」と冷笑に繋がって何もやらないというどこかの国の市民とは大違いだ。彼らはなぜこんなに粘り強いのか。

一つの理由としては、韓国では権力者の市民の弾圧の仕方がすごくひどい、ということではあるだろう。そういう意味ではどこかの国はそこのところは非常にうまくやっている。水に入れたカエルを強火でゆでるとカエルはすぐに水が熱くなり自分が殺されてしまうことを自覚する。しかし、弱火で徐々にしか水温が上がらなかったらカエルはかなりお湯にならないと自分が殺されるとは思わないだろう。

だが、カエルにも限度はある。おそらくこのまま行くと大半のカエルが「もしかしたら殺されるのでは?」と気が付くことになるだろう。しかしそれは一体何年後になるのか?早くからそれを気付いているカエルはそれを黙って見ているしかないのか?(むろん、黙って見ているわけではなく、一生懸命に周りにそれを伝えているのだが、気が付かないカエルは「まさかそんなことは起こり得ないだろう」と楽観視し、むしろ気が付いているカエルに対して「そんなことやっても無駄」と冷笑している。そしてもっと怖いことに、一部のカエルは「いいぞいいぞ、もっと熱くしろ!」と声を挙げている。。自分がいずれ殺されることに全く気が付いていないらしい)

歴史は繰り返す。繰り返しながら前に進む。それはどの国の歴史を見ても同じだが、韓国の歴史の進み具合は本当に早い。展開がめまぐるしい。

朝鮮半島問題に関しては、対話しか前に進む方法はないだろうと思う。対話はすぐに成果が現れないが積み重ねにより徐々に進んでいる。むしろ、保守政権下での圧力一辺倒、関係断絶ではまったく前に進まないことがこの本を読むとよく分かる。今現在、対話でようやくまた前に進み始めた。が、それが最終的にうまく行く道になるのかは今のところはまだよく分からないし、期待はもちろんしているが、途中で順調にいかなくなったとしても、そこで「やはり対話ではダメだ」という結論にはならないだろう。どこかの国はこの期に及んでまだ圧力が通用すると思っていて、この問題からは完全に「蚊帳の外」になってしまっているのは、どこかの国のカエルとしては非常に歯がゆい思いをしている。。

あとはやはり経済問題。盧武鉉はこれができなかった(李明博、朴槿恵は北朝鮮問題は何も解決できなかったし、経済もうまくいかなかったので論外)。今の文大統領のこれからの問題は経済だろう。財閥関係や保守勢力の力を抑えてどうやって格差を縮めるか。

これを機にもっと突っ込んだ韓国の政治や市民運動のことについて知りたいと思ったが、これについて日本語で書かれた本って少ないのがね、、まぁ朝鮮語についても勉強しなきゃダメってことだよね。。

2018年5月18日

読書状況 読み終わった [2018年5月17日]
カテゴリ 朝鮮半島関係

「沸点」を買いに本屋に行ったら、つい、この本が目に入ってきたので買った。「エッジから観ている風景」ってブログ、定期的に読んでいるわけじゃないけど、どこかで紹介されて何回か読んだ記憶があって、本をパラパラめくってみたら面白そうだったので。

在日の人はさまざまなスタンスがある。朝鮮籍の人、韓国籍の人、日本国籍の人。朝鮮学校に通ったことがある人、朝鮮学校と日本学校に通ったことがある人、日本学校しか通ったことがない人。本名で暮らしている人、通名で暮らしている人、本名しか持ってない人、本名と通名を持っている人など。。いや、内実はもっともっと複雑なのだろうと思う。わたしにはそういうところは見えないだけで。でも、少なくとも「すごく複雑」ということくらいは知っている。

だから、ここに書かれていることは「たくさんいる在日の人の中の一人の経験とその人の考え」であって、在日の意見を代表としているわけではない。それは注意しておかねばならない。

で、この本読んだんだけど、全体的には「ああ、なるほどな」とか「分かるな」って話がほとんどだった。とはいえ、わたしは在日ではないので、本当に分かったとは言えないし、分かるにしても「何となく理解した」というのが正しいのだろう。

しかし、一つだけよく分からないものがあった。

「国会前デモで、SEALDsが『民主主義ってなんだ?』とコールしていた。彼らは迷わず、その後に続く言葉として、『これだ!』と言っていた。私はこの国で、『民主主義とはなんだ?』と問われても、『これだ!』と言えるものが見つからない。いや、『これだ!』という声すら出せない。この国の民主主義は日本民族の血を受け継いだ『日本人』だけのものらしいからだ。」177p

この前段には、いくら在日の人が日本国籍を取得したとしても、この国の政治のアリーナで声を出すことができない在日の姿のことが書かれている。そのことを受けてのこの文章だが、一方、なぜわたしがこの文章に少し引っかかりを感じてしまうかというと、実はわたしはこの「民主主義って何だ?」「これだ!」というコールが一番好きだからだ。

民主主義って別に投票行動だけが民主主義ではない。今の政治がおかしいと思えば、おかしいと声を挙げる。それが民主主義だし、だからこそ、わたしは声を挙げて「これが民主主義だ!」と言えるのだ、と思っている。

あ、そうか。書いていて初めて分かった。わたしはこの文章の中で「迷いもなく『これだ!』と言えている人間」なのだ。そして、このコールに「これだ!」と言えない人がいるとは思いもしなかったから、この文章に違和感を持ったのだ。だって、たとえ選挙権のあるなしにかかわらず、声を挙げることは誰だってできると思っていたから。もちろん、差別されて踏みつけまくられてて声を挙げることすらできない、ってこともあることも知っている。しかし、そのことと、国会前で声を挙げることは、わたしにとっては「別」のことと思えるのだ。そしてわたしがそう思えるのは、わたしがこの国の「マジョリティ」だからなんだろう。

自分がマイノリティであることを自覚したり、考えたりすることは簡単だ。しかしマジョリティを自覚したり、マジョリティとは何であるかということを考えることは非常に難しい。

やはりだいたいのことを知っている、とか聞いたことがある、とか頭の中で整理できている、と思ってても、たまには自分がマジョリティであることを自覚できる本を読まなきゃダメだな、と改めて思う。

2018年4月29日

読書状況 読み終わった [2018年4月29日]
カテゴリ 在日関係

韓国の80年代の民主化闘争を描いた本。小説かと思ったらマンガだった。

主人公は大学生のヨンホとされているが、読むとこの話の主人公はヨンホのお母さんではないか?と思った。ヨンホはこの話の中ではほとんどが刑務所の中にいるし、お母さんの方がよっぽど活躍してるように見える(笑)

しかしこの本に描かれた韓国の状況は、今の日本ととても似ている印象がある。権力を振りかざす政権、事実を報道せず権力の都合のいい報道しかしない報道機関、「デモは過激な人たちが行うもの」「デモをしたって何になるんだ」と非難する「一般市民」。もちろん、今の日本ではデモを弾圧する機動隊や逮捕する警察はこのようなひどい行動は今はまだあまりしてないけど(沖縄ではされている)、だからといってこれからもずっと「しない」とは言い切れない怖さを最近持っている。それとも韓国のように「改憲」され、基本的人権を剥奪され、手足を全部もぎ取られた「国民」にならないと、「一般市民」は目が覚めないのだろうか。

「沸点」という題名、韓国での原題名は100℃、というらしい。この意味はこの本の中で触れられていて、ここのところが作者が一番に言いたかった、一番の肝の言葉なんだと思うが、わたしはそれよりも心に残る場面がある。

それはヨンホのお兄さんの言葉だ。ジョンチョル、という大学生が警察で取り調べの最中に死んだ(実際のところは拷問死だった)というニュースがテレビで流れたとき、サラリーマンと大学生がお店で対立する場面だ。お兄さんは大学生に向かってこう言う。

「自分の生活で手一杯の私なんかに言われたくないかも知れない。だけど、あなたたちも間違ってる」
「学生さんには私たち(サラリーマン)が偽善者か変節者に見えるかもしれません。」
「だけど変節者が一緒に泣いてはいけませんか?怒り悲しむ資格は闘っている人にしかないのですか?」
「そんなことで優越感に浸って、何になるんですか?」
「一緒に悲しんでいる人まで否定して、何がしたいのですか?」

わたしは上で「デモをしたって世の中は変わらない」「デモは過激な人たちがするもの」だと主張する「一般市民」を非難した。デモを非難する多くの人たちはこのように言ってデモをしている人間の行動を「無効化」させようとするからだ。デモが効果がないと思えば、何も言わず別に自分が参加しなければいいだけの話で、わざわざデモに参加する人間を非難しなくてもよい。

しかし一方で、デモの参加者もデモへの参加を呼びかけるのであればよいが、デモに参加しない人たちを非難すべきではない。デモに参加する人間が特に「意識が高い人間」であるわけではないのだから。確かにわたしはなかなかデモへの参加者が増えなくてイライラする気持ちも持っているし、デモに参加しない人たちを「意識が低い人間」とバカにしたくなる気持ちもよく分かる。自分だってつい、そういうことを言いたくなるのも事実だし、本音のところでは「政治に関心を持たなくて一体なんなの?自分たちの生活が政治にまったく関係がなく成立してるとでも?行動を起こさないと言うことは権力者に味方しているのと同じだよ?」と思っている。

だが、人間というのは悲しいかな、「そのとき」がいつ来るかが分からない。昨日まで関心がなかったことが、何かのきっかけで今日、初めて関心を持ち始めることだってある。その逆もある。関心を持っているが、事情があって参加できないこともある。過去に参加したことがあるが挫折してもう参加する気になれないことだってある。権力に異を唱えることをしない人の中にもいろんな人たちがいる。そういう人たちを一刀両断に「意識が低い」と決めつけてもよいのだろうか。「意識が低い」と決めつける行為が、その人たちがいつか「(再び)参加しよう」と思う意識を阻害す...

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2018年4月29日

読書状況 読み終わった [2018年4月29日]

これ1冊で心理学をまとめるなんてすげーなーって感じ。

2018年7月1日

読書状況 読み終わった [2018年7月1日]
カテゴリ 社会福祉士関係

学校指定の教科書だが、他の分野は主に中央法規の教科書を使っている。これと「ソーシャルワークの理論と方法」だけはミネルヴァなんだよね。

「更生保護」は現場の声がいろいろ載っていて、それが興味深かった。

2018年3月28日

読書状況 読み終わった [2018年3月10日]
カテゴリ 社会福祉士関係

この本、なかなかよかった。
前提条件として民法、行政法を予めある程度知ってることがあるかなとは思うが、法律的な面からでなく、福祉的な面から見た面が勉強になる。社会福祉士の理念である「社会正義」の原則がきっちり守られていて、このシリーズの他の本にはないすっきりさがあった。

ただ、この本、行政不服審査法の記述が改正前の行審法ではないかと思われる。「異議申立」は改正後の行審法にはなくなってしまったものなのに、この本の41pにはそのような記述が見られる。この本、2017年4版4刷なんだけど、4版になったのは2014年なのよね。この当時はまだ改正前の行審法だったので、内容が古いのではないかと思われる。国家試験の勉強に使われる教科書がそれでいいのだろうか?

2018年3月28日

読書状況 読み終わった [2018年3月6日]
カテゴリ 社会福祉士関係

このシリーズの教科書の中では薄い方。約180ページ。使われている図も多く、教科書の中では割と分かりやすい方なんじゃないかと思う。

んで、まぁこれは「低所得者に対する支援と生活保護制度」の教科書読んでても思ったんだけど、自立って経済的自立だけじゃなく、日常生活自立や社会生活自立があって、決して職についてお金を得ることだけが自立じゃないですよ~って言ってる割には生活困窮者自立支援制度って結局職に就かせることだけを目標にしてるよねって思っちゃうのは、今回も同じで。まぁ今回の本の題名自体「就労支援サービス」なんだけどもね。

2018年3月1日

読書状況 読み終わった [2018年2月26日]
カテゴリ 社会福祉士関係

取り敢えずレポート書くために目を通しただけと言う感じ。

ただ、大学の指導によると、この科目は別の科目にも通じる分野なので、通読・音読せよと。

うーん。

2018年2月16日

読書状況 読み終わった [2018年2月16日]
カテゴリ 社会福祉士関係

【2018.1】
第1章読了。
一般システム理論だのサイバネテックスだの、ちーっとも分からん。。

2018年1月17日

読書状況 読み終わった [2018年1月17日]
カテゴリ 社会福祉士関係

やっと読み終えた。
12月1日から読み始めておよそ2ヶ月?
1冊読み終えるのに2ヶ月以上かかった教科書はこれが初めて。

なんというか、最初の方の福祉の概念はとても面白かったのだが、日本の福祉制度の歴史を読むとなんか情けなくて、それで読むのがつらくてこんなに時間がかかってしまった。

「つまり、西欧諸国とは異なり、日本では「見直し」が必要なほど財政規模が大きくなっていなかった社会保障について、その拡大を未然に防ごうとする考え方が、1970年代中葉移行の政府・財界において支配的となっていったのである。」(125ページ)

2018年2月5日

読書状況 読み終わった [2018年2月5日]
カテゴリ 社会福祉士関係

この本、誰に向かって書いてるのかな~?って読みながら思った。途中は当事者に向けてかな?と思ったが、最後は多数者に宛てて書いてる気がしたので。

性的少数者は本当にいろんな人がいるので、そんなに単純な話ではない。でもマスコミ等に取り上げられる性的少数者はある意味「分かりやすさ」を持っていて、それ以外のこういう人もいるよって言いたかったんだと思う。で、それはわたしもすごーくよく分かる。わたしもある意味人とずれたことをやってても誰も何も言わないでそのまま受け入れられてたし、別に性的少数者であることに悩みもしなかったし。

ただ、カミングアウトは性別違和を抱える人とシスジェンダーの同性愛者では話が違ってくる。同性愛者であることは「見た目」では分からないので、わたしは今後深く関わりそうな人だったら何もないうちにすぐにカミングアウトしちゃう。それは別に自分のセクシャリティを誇示しているのではなく、自らの存在がセクシャリティのみで構成されてると思ってるわけでもなく、言わないと「異性愛者」に思われてあとで自分が困るのだ。異性愛者と決めつけて話されると、それを否定するのがとても苦痛になるからだ。だったら間違われないうちに本当のところを早く白状する方が自分にとって楽なのだ。

というように、自分が置かれた立場によってガラッと状況が変わって怖いのが性的少数者だ。

途中気になる話があった。髪の毛が長いから会社の上司が毎日毎日切れと言ってきて、それならって髪の毛を切った話。いや、別にその対応があってるとか間違ってるとか言いたいわけじゃなく、でもわたしがこういう記述を見て危惧するのは、読んだ人がこういう些細なことではなく法律や制度がないことまで「あんたたちが我慢していればいいじゃないか」という考えに繋がってしまうのでは、ということ。そこの線引きが非常に難しいので、わたしも自分のことについて別にこちらが譲ってもいいことは譲るけど、そのことをおおっぴらに言ったりはしない。こういうの読んだ人が性的少数者に向かって今までの慣習に合わせておけばいい、性的少数者は多数者に合わせるべきだって印象が残ったら嫌だから。だから「この本は誰に向かって書いたのかな~?」って最初に思ったのだ。

それ以外は特に珍しいでもなく、こういう人もいるだろうなと思って読んだ。確かに「自分以外はみんな異性」って思う人は結構いる。その表現の仕方は個人個人によって違うのだけど。まぁそういう点ではシスジェンダーはこの世では格段に生きやすいよねと思う。

ですます体とそうでない文章が混在してるのは、きっと敢えてだと思うけど、ちょっとそこら辺が違和感あって気になったかな。でも、こういう「分かりにくい人」の本がもっとたくさん出てもいいと思う。本当に性的少数者って皆んな違うから。ゲイだって「ゲイ」とひとくくりにはできないから。

2017年10月20日

読書状況 読み終わった [2017年10月20日]
カテゴリ 性的少数者関係

東京都の先進事例だと思われる6社協の「我が事・丸ごと」の事例紹介。

小地域福祉活動の範囲って人口3万人くらいまでに地域福祉コーディネーターが1人だっけ?これができてる地域なんてこの中では2社協くらいか。

ここに出てくる社協の職員さんたちは今の時点で多分すごく頑張ってると思うが、これをこの地域以外まで範囲を広めるための問題は、今後予算がどこで確保できるかなのかなあ。もちろん区との関係性なんかもあるとは思うが、、

2017年12月10日

読書状況 読み終わった [2017年12月10日]
カテゴリ 社会福祉士関係

今まで読んだ教科書の中で一番読みづらかった。。労務管理のところが一番サクサク読めたかな。それ以外はよー分からん。。最後の最後で財務諸表の読み方とか書いてあるんだけど、こんなんじゃちっとも分かんないです。

ただこれからの社会福祉士には、ある程度経営の知識を持ってた方がいいんでしょうね。社会市場ってのがあって、一般市場とは違うんだとか、そういうものを知るだけでだいぶ違うと思う。

2017年10月13日

読書状況 読み終わった [2017年10月12日]
カテゴリ 社会福祉士関係

社会福祉士の資格を取るために勉強中の身だが、これを勉強を始める前、例えば1年前の自分が読めていたらよかったのになぁと思った。

確かに社会福祉士は名称独占資格で、相談業務は社会福祉士じゃなくてもソーシャルワーカーを名乗ることは誰にでもできる、ということは知っていたが、だったら相談業務って例えばどんなこと?とかソーシャルワーカーってどこで働いてるの?とかって、具体的な勉強をし始める前にはよく分からなかった。まぁ具体的な勉強を始めてしまえば、数ヶ月でなんとなく分かってくるのだけど。。

また、この本はソーシャルアクションについての必要性について書かれている。具体的な方法として「署名や請願・陳情、裁判を起こしたりマスコミ報道を活用したりチラシを配ったりすること」と書いてあるが、いろいろな分野において、既にいろいろな人たちがこれをやっている。逆に「社会福祉士」は、生活困窮者以外の活動ではあまりわたしには見えていない。

確かに福祉と人権は重なり合う部分はあるが、一見、重なっていないのではと思う部分もある。でも行き着く先は広く「人権」ではないかって思うんだよね。外国人に対する「ヘイトスピーチ」は一見福祉の問題とは思えないけど、それによってこの社会の「生きづらさ」(本当は生きづらさ程度で表現されるような生易しいものではないのだが)が日本に住む外国人にとって生じているのだから、福祉の問題とも言えるんじゃないだろうか、うまく言えないけど。で、社会福祉士の理念の中には「社会変革」や「人権擁護」があるので、やっぱり様々な「人権」の分野において社会福祉士がそのような活動に参加しなきゃならないんじゃない?って、社会福祉士の教科書読んでても思うんだよね。

とすると、「既にある分野」である「市民活動」にもっともっと社会福祉士が入り込んでいかなくてはならないんじゃないかなあ。

まぁ正直、福祉の現場を経験したことが皆無なので、こういうことを考えてしまうのだろう。そして社会福祉士として働いている人のうちの8割以上が正規職員とは思わなかったです。

最後に「お薦め本一覧」にいろいろな本が挙げてあったのがいろいろ参考になったが、やはり勉強する上では「社会福祉原論」は読んでおかなきゃダメですかね。教科書読んでても出てくるしね、この本。

2017年8月30日

読書状況 読み終わった [2017年8月30日]
カテゴリ 社会福祉士関係

「ボランタリーな活動というのは、国家システムを超えるというよりは、むしろ国家システムにとってコストも安上がりで実効性も高いまことに巧妙なひとつの動員のかたちでありうる」(「ボランティア動員型市民社会論の陥穽」中野敏男)と指摘している。191p

「公的負担や責任を軽減するための便法」(「社会福祉における利用者参加ー日本の福祉政策と参加の理念」伊藤周平)191p

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1990年に社会福祉八法が改正、2000年に社会福祉法改正が日本の社会福祉の大きな転機、と何回も何回もどの教科書にも書いてあるけど、読みながらいつも思い浮かぶのがこれだった。やはりかなり早い年代から指摘されていることだったのかと納得。

上の2つの論文は入手しやすいようなので、近いうちに取り寄せて読んでみたいと思う。

2017年9月26日

読書状況 読み終わった [2017年9月26日]
カテゴリ 社会福祉士関係

「社会調査の基礎」という科目は最終的に何を目標にしているのだろうか?量的調査の方法(第3章)は、簡単な統計の話なんだが、質的調査の方法(第4章)は、読んでると「これって、質的調査を使った論文の書き方の本なの?」という感じがしてきた。そして最終章の「社会科学としての社会福祉」では「社会科学とは何か?」ということを始めに、なんかすごく熱く語られた感じ。逆にここまで熱く語られるほど今まで社会福祉って社会科学の目で見られたことがなかったんだろうか?と思った。

わたしは今所属している大学の課程で卒論を書くわけでも、将来研究の道に進むわけでもないので、書いてある内容になんか違和感。量的調査の話にしたって、この程度の話ではすごく中途半端な気がする(理系で卒論に統計処理した人にとっては、基礎の基礎。ただしデータの捉え方に関しては、社会調査は細かいなと思った。自然科学系のデータだと取ったデータに関して母集団が~とか抽出の仕方が~とか考える必要ないので考えたことがなかった)。もう少しデータの読み方、などが書いてあると面白かったのだが。一連の教科書の中では最も薄い200ページ足らずの本だが(ほとんどの教科書は250ページ~300ページ)、多分解析方法まで語ればもっと分厚くなるだろうし、そこまで重要な科目じゃないってことで説明も中途半端にならざるを得なかったのだろうか。

100ページにミスがある(2017年2月1日の第3版第4刷)。「コーエンのカッパ係数」の上から7行目「そのクロス表が表3-14のようになったとする。」の表3-14は表3-15の間違いだと思う。

2017年8月13日

読書状況 読み終わった [2017年8月13日]
カテゴリ 社会福祉士関係

岩本勉が中心の話かと思いきや、あくまで「話のきっかけ」に過ぎず、岩本の高校時代の野球部同級生のそれぞれの人生を追った話。

岩本が高校3年の夏、下級生の不祥事で府大会辞退という結果に終わった。それがその後の人生にどう影響するか。人生には自分ではどうすることもできないままならぬことがあるが、そのような理不尽なことを経験したことによる各人の思いは本当に人それぞれ。そして著者が各人に話を聞くと、皆が皆、甲子園を目指していたわけではなかった。中には半分「(辞退して)よかった」と思っている人もいた。野球部自体に馴染めなかった人もいた。辞めたいと思いつつ他に事情があって辞められなかった人もいた。高校時代の思いは皆同じではなかったはずなのに、取材した人のうち、一人もそれを乗り越えられなかった人はおらず、各人が各人の道をそれぞれ歩んでいる姿が印象的だった。

下級生の不祥事で甲子園の道が閉ざされてしまったことについて著者は各人に聞く。「運だった」と答える人が非常に多い。おそらく長い期間かけていろいろ考えたとしてもそのような答えしか出てこないのだろう。それが非常に心に残る。

一方、岩本周辺の話、両親、スカウトの話も面白かった。岩本の両親の話を読むと典型的な在日夫婦のような気もするが、在日差別、女性ばかり苦労しなければならない仕組み、そしてそのことに関して肯定的に受け入れなければやっていけない女性、それをめぐるわたし自身の感情は非常に複雑で言葉にできない。

最後は不祥事を起こした下級生の現在を追っていく様子が全面的な話題となるが、わたしはそこまでその人を追わなくてもよかったのではないかと思っている。

この本では岩本のイップスの話はまったく出てこないが(最初の方にちらっと投球フォームを変えたという話は書いてあるが)、この時点で岩本が意図的に話さなかったのか、それとも著者は聞いていたけれど、それまで書くとこれ以上の長編になってしまうのでそれは触れなかったのか。岩本のイップス克服の話も根底にあるのは「高校以後も自分一人だけ野球を続けられるすまなさ」があると思っているので、これをメインにした話も読んでみたいものだ。

2017年7月28日

読書状況 読み終わった [2017年7月28日]

この本は、学校の教材として送られて来たものではなく、実習のために実習のことが知りたいと思って個人的に購入したもの。

実習先が施設系だったら利用者もはっきりしているし、分かりやすいのだが、社協は正直よく分からない。書いてある事例も施設系のことばかりで社協は全くない。まぁそれでも事前学習に参考になりそうなことが何ヶ所かに書いてあったので、それを参考にさせてもらうことにした。が、やっぱり目的だの目標だのがたてづらいのは確か。社協の利用者ってのは本当に今のところよく分からない。「地域住民すべて」とも言えるので。

2017年8月3日

読書状況 読み終わった [2017年8月3日]
カテゴリ 社会福祉士関係

生活保護は前の高齢者、障害者、児童福祉に比べて法律が主に生活保護法のみだからか(最近生活困窮者自立支援法ってのができたけども)、システム自体はすっきりして理解しやすかったような気はする。

が、日本の生活保護は補足率がめちゃくちゃ低いとか(not 生活保護の補足性の原理)とか、不正受給件数も非常に低く、なおかつ不正受給の内容は世間一般に考えられているような悪意(この場合の「悪意」とは法律的な意でも一般的な意でもどっちでもいいけど)の誰かが受給しているイメージではなく、例えば子どもが高校生になってちょっとでも家計を助けようとアルバイトをしていたのをうっかり申告し忘れたとか、そういうものが不正受給の中に多数含まれている、というような記述が全くなく、ただ受給件数の絶対数のみを取り上げて分析することは、なんかもにゃもにゃするというか、重要な現実を忘れてないか?という感じがする。社会福祉士としては、世間一般の生活保護に対するイメージというのを変えていく役割を持っているとも思うのだ。ここには何回も生活保護は惰眠を育成するものではない、と書いてあるが(歴史的経緯の記述も含めて)、わたしの周囲にも何人か生活保護受給している人はいるけど、「これで一生働かずに遊んでいける」なんて思ってる人は誰一人としていない。むしろ、そこからどうやって脱却していけばいいのかを考えている人ばかりだ(そして実際知っているうちの一人は脱却した)。

一方、生活保護からの脱却、イコール就労(もちろん、それだけではないのはこれにも書いてあったし、重々承知だが)と考えても、就いた先の職業の賃金が安く、生活できないほどしかもらえなかったら結局は貧困から脱せないのではないか、と思う(実際、わたしが知っている生活保護受給者でそんな感じの人がいる。自らは一生懸命働いていてもそれだけでは暮らしていけない)。もちろんこれは生活保護の問題ではなく、この日本全体の労働者の低賃金の問題なのだけども、だからといって何かどこかに就職することが生活保護を脱却する大きな原因の一つである以上、少しでも高賃金でブラックではない職場探しや資格取得で少しでも高賃金に繋がる環境にして就職(ただし、77000円以内の技能習得費でどんな高賃金に繋がる資格が取得できるのかと思ったりもする)、ということも、その後の被保護者の人生を考えたときに、支援する側としては重要な観点ではないのかと思いつつ読んだ(もし、そういう仕事があればわたしもその仕事に就きたいが(笑))。

まぁ労働者の低賃金までの話しになると、ソーシャルアクションの問題になるのか?どちらにせよ、社会福祉士は社会変革の担い手でもある、というのは結局のところ、問題点はこういうところにあるからだろうなーと今までの高齢者、障害者、児童福祉の教科書を読むと実感する。ただ、現場にも関わりながら社会変革にも加わるというのは、かなり体力がいることだろうな。

2017年7月18日

読書状況 読み終わった [2017年7月17日]
カテゴリ 社会福祉士関係

これで高齢者福祉、障害者福祉に続く、児童福祉の3つを読んだけど、つくづく福祉の法制度はたくさんあって難しいということが分かる。正直なところ、一通り目を通したというレベルで、理解して読めたわけではないけど、なんとなくイメージだけは掴めたというか。いや、いろいろ複雑なんだなあ~というイメージなのだけど。

ただ、この本は第4章9節(非行児童・情緒障害児への支援)はぐっと引き込ませられるものがあった。ただ法律的な話のみではなく「社会福祉士としてどうかかわっていくべきか」について、非常に読み応えがあった。

2017年6月30日

読書状況 読み終わった [2017年6月30日]
カテゴリ 社会福祉士関係

これの前に読んだ「高齢者~」よりは読みやすかった。

ただ、制度のすき間にいて困ってる人がたくさんいそうな気がする。割と重篤な障害を持っている人はいろんな制度を使えそうだが、そこまでじゃない人でも人の手を借りたい人はたくさんいるだろう。家族で支えられる環境だったらまだ物理的に不可能というわけではないけど、家族で支えられない環境だったらどうなるんだろう(例えば家族の中に複数の障害者がいるとか)。

そんなことを考えながら読んだ。
まぁそういうことは、実習先で実習やりながら聞けるかも知れないなあ~とは思う。

2017年6月24日

読書状況 読み終わった [2017年6月24日]
カテゴリ 社会福祉士関係

緘黙ってどういう意味かは知っていたのだが、実際のところ、なぜしゃべれないんだろう?とずーーーっと不思議に思っていても、実際黙っている人に対して「なぜあなたはしゃべれないのか」と聞くわけにもいかず、、ということで、前々から緘黙のことについて知りたかったわたしは、この本をとても興味深く読んだ。

なんというか、、普通に思ったことをペラペラしゃべれてる人たちの方がよっぽど「話せる」と言うことに対して甘えているんじゃないかとすら思った。それだけ、読み進めているうちにどんどんつらくなって。。わたしが今まで接してきた人の中にもこういう思いをして生きてきた人がいるんだろうな。そうは思うものの、実際、クラスの中でおとなしかったりしゃべらなかった人っていたっけ?って思うと、思い出せない。そう、やっぱりわたしには「見えないまま」なのだ、こういう思いをして生きてきた人たちが。

不安に陥りやすい人の気持ちはわたしには分からない。周りの人の目を気にする気持ちもわたしには分からない。一方、わたしも自己肯定感がすごく低いところがあって「自分なんて生きてたって仕方がない、大して役に立てるわけでもなく、この世からいなくなった方がずっと世の中のためになる」と思う部分がある。もっとはっきり言ってしまえば、今でも希死念慮は消えてない。これは多分一生このまま持ち続けていくだろう。しかし、だからこそわたしは周囲の目が怖くないところがあって、自分のやりたいようにできる部分がある。最低な自分は最低だと自分で分かりきっているのだから、他人から高評価をされるとすごく気持ちが悪いのだ。この本の中にも高校時代に話せるようになって友達ができた、一般的には「普通になって喜ばしい(そういう風に本人が努力したのもある)」ことを「(自分って)気持ちが悪い」って思う場面がある。わたしにはこの「気持ちが悪い」という気持ちはすごくよく分かるのだ。

と、ここで【追記】
「気持ちが悪い」について。あとで気が付いた。わたしが「気持ちが悪い」と感じていたのは、「高評価する他人」であり、この著者が「気持ちが悪い」と感じていたのは自分自身だ。方向性が全く逆だ。だからわたしは自分を責めずに他人に対して距離を置けた。しかしこの著者は自分を責めて他人と距離を置こうとした。これっておそらく全然違うことだ。【追記ここまで】

しかしならなぜ、この著者はこんなにも周囲の目が気になるのか。「こんなわたしでごめんなさい」って思うのか。わたしはこの部分に矛盾点がない(自分は最低なので、人から最低と思われようが平気)ので「自分は自分、他人は他人」と思えて幼い頃から人の目が全く気にならなかった(=他人が自分を見ているなんて思いもしなかった=自分は他人が何をやってるか見もしなかった、なので幼い頃自分の周囲にあったことを詳細に覚えている著者はすごいと思う)。自分と著者は重なる気持ちの部分があるのに、全く逆のこともあって、それはなぜなんだろうって思っている。

必要以上に「不安」を感じる人にはどう接すればいいのだろうかと思う。「怖くない」という雰囲気はどうやって作り出せるのだろうか。いろいろ考える。

2017年5月24日

読書状況 読み終わった [2017年5月24日]
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