ルーズベルト、スターリンと並ぶ大日本帝国の仇敵の1人、チャーチルの伝記。まさに戦争指導のために生まれてきた(と本人が思い込んでいた)政治家の存在によって、崩壊の危機スレスレにあった大英帝国が生き長らえさせされたのは間違いない。
日本が対英米蘭に宣戦布告し、結果として米国の対ドイツ戦を可能とならしめた際の「結局のところ我々は勝ったのだ。」という言葉は、日本人としては痛烈な皮肉として受け止めざるを得ない。
最近出版された本なのではあるが、別に3.11や、その他国内情勢にムリヤリこじつけることもなく、かなり客観性を意識して、事実を書き連ねた内容や構成にはかなり好感を感じた。
そして何より専門の作家や研究者ではなく、一外務官僚がこのような文章を書いて本を出版した、という事に意外さを感じつつも、ああ日本の官僚にも優秀な人はやっぱいるんだな、と感じることができた。それが一番の収穫だったかも。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2011年11月3日
- 読了日 : 2011年11月3日
- 本棚登録日 : 2011年10月17日
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