ダンディ―ある男たちの美学 (講談社現代新書 973)

  • 講談社 (1989年11月1日発売)
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ボードレールを中心にダンディたちとその批判の矛先を描いた著作の抄訳である。
ここでダンディと呼ばれる人物は、「同時代に人気を集めていた、効率、進歩、速度、金銭、なににもまして成功といった事柄」を否定し、画一化した精神を嫌悪する人々として登場する。19世紀に発展していった資本主義経済と労働に体するアンチテーゼとしての存在とでもいえる。ボードレールはじめ、バイロン、シャトーブリアンなどの文筆家が名を連ねており、「世間とは違う」ことを表現するのに服装や身のこなしに加えて「物を書く」ことに焦点が定められているといった印象を受ける。
そもそもこのように時代への反抗と簡単に言ってしまうと、20世紀のモダニズム芸術やロックなどのカウンターカルチャーも同じ性格を共有しているといえる。
ダンディたちが特徴的なのは主に19世紀という時代と、ダンディであることが、芸術作品として表現されるかどうかよりも、生活スタイルに現れている所に特徴があるように思えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 趣味周辺/文学・芸術
感想投稿日 : 2012年9月7日
読了日 : 2012年9月7日
本棚登録日 : 2012年9月7日

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