平面いぬ。 (集英社文庫)

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本棚登録 : 8207
レビュー : 725
著者 :
R_endooさん 小説   読み終わった 

切なく、奇妙で、怖い中にも少しほっこりする四編の物語。どれもよい。これまで読んだ乙一さんの短編集でもピカイチ。

「石の目」
見たものを石に変える「石の目」という魔物が住んでいるという伝承がある村で、山中で怪我をして「石の目」と思われる女性の家に滞在することになってしまった主人公たち。外界から隔絶された環境で、徐々に追い詰められて行く中で明らかになる真実。

「はじめ」
小学校で叱られたくなくて罪を擦りつけるために、私と友人がでっち上げた少女「はじめ」。やがて、いたずら者のはじめを見たという噂が立ち始め、はじめは二人の間に姿をあらわす。懐かしさを感じる小学生のほろにが冒険譚。

「BLUE」
不思議な布で作られた五つの動くぬいぐるみ。余り生地で作られたみすぼらしい姿のBLUEは、いつも仲間はずれ。でもBLUEは純粋でけなげで優しい心の持ち主で。泣ける。

「平面犬。」
腕に彫ってもらった犬の刺青「ポッキー」は皮膚の上を動き回り、時には隠れ、時にはできものを食べてくれる。家族の絆の話。不幸の連続の話なのに、どこかあっけらかんとしたコミカルな雰囲気。明るく振る舞う主人公の前向きさに励まされる。

レビュー投稿日
2017年6月6日
読了日
2017年5月18日
本棚登録日
2017年5月18日
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