苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」
- ダイヤモンド社 (2019年4月12日発売)


森岡さんが娘さんのために将来や仕事のことを考える際に役に立つように書いた「虎の巻」。正直言ってマーケティングの考え方は少し難しかったが、なるほどと納得することが多かった。ビジネス書とは思えないくらい森岡さんの熱い想いが伝わって来る。特に第5章と第6章。
心に残った言葉。
・自分のことを知っている度合いをSelf Awarenessという。日本の最大の課題の一つは、このSelf Awarenessの強い子供をもっと増やしていくことだと思う。小学校へ入学してから大学を出るまで16年間もあるのに、自分が何者で、どんな特徴があって、どんな時に幸せを感じるから、どんな職に就いて、どのような人生を送りたいか、そういうことをほとんど考えさせない。高校時代に文系か理系かを選ぶ際にも、己の内面を問うことをスキップして、その時点で数学がどの程度できるかで半自動的に決まってしまう。進むべき大学や学部も、受験の合否と偏差値による世間評価との相場観で、それほど悩まなくてほぼ受動的に決まっている。結果、Self Awa renessが未成熟なまま、己の軸がない状況のまま就活が始まる人が多い。
・キャリア戦略とは、その人の目的達成のために、その人が持っている特徴を認識して、その特徴が強みに変わる文脈を探して泳いでいく、その勝ち筋を考えるということだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月15日
- 読了日 : 2023年6月15日
- 本棚登録日 : 2023年6月15日
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