長男が危ない!―熱心な母親ほど要注意

著者 :
  • 草思社 (2007年5月18日発売)
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感想 : 6
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教育雑誌ducareに紹介されていたので、図書館で借りて、読んでみました。
ひとりっこ、長男を持つ私としては、あっという間に読み進めちゃえました(笑)。

そういえば、この本、私、以前、本屋で立ち読みしていましたわ。
そして、このタイトルの直接答えになってる部分は、すでにそのときに読んでいたような。
タイトルから期待した内容と直接リンクしている内容って、結構、最初の導入部のほうで終わっちゃうのよ。

気になるのは、二人以上兄弟の一人目長男よりはひとりっ子の方がまだ良い、というところ。なんでも、一人目長男は、期待をかけられるのだけは高いが、実際の愛情は下の子に奪われるとやらで。
二人目待ちの読者としては、二人目に躊躇してしまう部分であった。(まあ、本書の内容をふまえた上で、二人目を授かる分には良いのだろうが)

全体の印象としては、長男が危ないというより、育てにくい子がいる、という話だったような。
そして、そういう育てにくい子、というのは、健常な子と、地続きに存在する、と。


発達障害の子ってそんなに多いのね?
というか、もしかして、私も発達障害だったかも、とか、主人にだってそういうとこ少しあるよ、とか、身近な人に普通にあてはめられる内容で、本当に病気なのか健常なのか、自分自身も含めて、自信がもてなくなってくるような内容でもあった。
私も一度にひとつのことしかできないし・・・、それって普通のことかと思ってたら、ちがうの?みたいな。
著者自信も、自分もそうだったのかもと思いながら書いているようだし・・・。

叱られすぎている子どもが多いというのは、そうかもしれないし、そうでないかもしれない、とも思った。
少なくとも、自分はそんなに子どもを叱りすぎてはいないと思う。それはやっぱり自分が人の言葉でよく傷つくことと、人にされて嫌なことは人にしない、というあたりまえのことを子どもにしているだけのつもりなのだが。でも、周囲には、優しいお母さんだと思われているように思う(ちなみに、これ言われると私、この人になめられてるのかな、と思うときもあるのよ)。

それからふと思ったのは、この本でとりあげられている危ない子というのは、案外、私立小学校・中学校に多いんじゃないか、という気がしました。
私立小学校は裕福な家庭の子が行くところ、というイメージがありますが、お受験対策がきっかけで壊れ始める子もいそうですもんね。
この本の実例でも、私立小学校出身の子というのは、とりあげられていますし。

学術的というよりはルポライター的な内容でしたが、著者自身が悩める母親であることもあり、考えさせられました。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 育児・教育
感想投稿日 : 2009年10月31日
本棚登録日 : 2009年10月29日

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