散り椿

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本棚登録 : 254
レビュー : 49
著者 :
佐田美咲さん 葉室麟   未設定

 主人公の藤吾は、伯父の新兵衛のことを軽蔑していたのですが、この新兵衛と同じ行いをしなければならない状況に陥ってしまいます。藤吾は母に対して、「馬鹿なことだと承知だが、わたしはあの愚かな新兵衛と同じことをいたします」と宣言するのですが、ここでおもわず、目頭が熱くなってしまいました(p308~309)。馬鹿なこと、愚かなことと言いながらも、その台詞からはどこか、誇り高いものを感じたのです。このとき藤吾は、心から新兵衛のことを認めたのかもしれません。
 人が人を思うとはどういうことなのか。
 美しく切ない物語でした。

レビュー投稿日
2012年8月16日
本棚登録日
2012年8月16日
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