時は高度成長期。現経産省の前身で、自分にとって懐かしい響きの通産省を舞台にした小説。豪放磊落で、権謀術数を良しとしない主人公・風越。組織の中にいると、このような人物を好む気持ちも嫌う気持ちも理解できる。行政立法を推進する熱い夏を経ていくうち、風越を取り巻く部下達が、ある者は病に斃れ、ある者は袂を分かつ。官僚機構をいろいろな意味ではみ出してしまった風越に訪れたのは、夏ではなく冬であった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(邦国)
- 感想投稿日 : 2019年3月31日
- 読了日 : 2019年3月30日
- 本棚登録日 : 2019年3月31日
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