人を助けるとはどういうことか――本当の「協力関係」をつくる7つの原則

  • 英治出版 (2009年8月7日発売)
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支援者の役割には3種類あり、支援者は、その時々の状況に応じて、それらの役割を選択しないといけない。
1) 専門家の役割; 必要に応じて専門的な情報やスキルを提供する
2) 医師の役割; 患者の状態を診断し、診断結果に応じた処方箋をつくる
3) プロセス・コンサルタント; プロセスに着目し、プロセスに働きかけることにより、クライアントが問題を解決していくことを支援する

専門家の役割がうまく機能するのは、クライアントの側が、どのような支援が必要なのかが分かっている場合。
医師の役割がうまくいくのは、クライアント、すなわち患者が診断結果に信頼を置いている場合。

そのような場合ではなく、例えば、クライアントが、何かがうまくいっていないと感じているが、それが何か分からないし、どのように問題をクリアにしていけば良いのかも分からないようなケースに、プロセス・コンサルタントが活躍する余地がある。
少し分かりにくいが、プロセス・コンサルタントというものについての私の理解は以下の通り。
■組織や職場で起きていることのうち、見えるのは氷山の一角であり、それを起こしているもの、起きていることの原因になっていることが水面下の見えない部分にある
■水面下にも多くのものがある。例えば、構成員一人一人の考え方や、構成員の間の関係性や、無意識のうちに従っている組織の規範や組織文化。これらを総称してプロセスと呼ぶ
■水面上に出ているものは、水面下にあるものの結果であり、水面上にあるものにいくら働きかけても問題の解決にはならない。問題は水面下に、すなわち、プロセスの中にあるので、プロセスに働きかけない限り問題の解決には至らない
■逆に言えば、水面下に働きかける人をプロセス・コンサルタントと呼ぶ

これでも分かりにくいけれども、今のところの理解はこういったところ

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感想投稿日 : 2021年3月6日
読了日 : 2021年3月6日
本棚登録日 : 2021年3月6日

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