お江戸ありんす草紙 瓜ふたつ (小学館文庫 な 26-1)

著者 :
  • 小学館 (2015年6月5日発売)
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本棚登録 : 59
感想 : 9
3

本屋にあった先行試し読みががっつり半分くらいの分量で後半が気になって購入。

生き別れの双子が間違えられて~っていう話。
勝ち気な姉と健気な妹がどっちも可愛い!

ストーリーは勧善懲悪もので、基本的に登場人物はみんな真っ直ぐでわかりやすい。良い人はすごく良い人だし悪い人はすごく悪い。
続刊の発売が決まっているようで、一件落着したのに怪しい人物が出てきたところで終わりです。
キャラクターがみんな可愛いので続きが出たら買っちゃうかも。




ちょっと残念だなあと思った点をいくつか。
ストーリーもキャラクターも若者読者向けな感じで軽くて読みやすいのに、言葉遣いや江戸の町の描写が細かく凝っていて時代小説初心者にはちょっと読みづらいんじゃないかなと思った。

後半では、味方だけど秘密の過去を持つ武士が大活躍で主人公は誰なのー?って思った。たぶん続刊で過去話とか出てくるんだろうけど、名乗るほどの者ではないって言うタイプなのに目立ちすぎじゃないかと。双子にはそれぞれいい感じになりそうな男子がいるのに全く活躍なしでちょっと期待はずれ。それとも横恋慕するだけで脈なしなのかな。

最後に。帯のあおりが的外れで何だかなあ。
主人公が誰だかわからないというところにも繋がるんだけど、書店ガールが事件を解決する話だと思って読んだら不満を感じると思う。


可愛すぎる表紙と本格的な時代小説の内容がアンバランスでどんな読者層向けに書かれたのかよくわからない。要素は魅力的なので次回作に期待する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年8月2日
読了日 : 2015年7月30日
本棚登録日 : 2015年7月30日

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