月は東に―蕪村の夢 漱石の幻 (新潮文庫)

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saintexさん  未設定  未設定

「世の中には、蕪村を知っている幸せな人と

 蕪村をまだ知らない不幸せなひとしかいない」

 という文章を、

 森本哲郎の「月は東に−蕪村の夢・漱石の幻」

 で読んだ記憶があります。

 森本哲郎と私自身の美的感覚が近しいのか、

 彼のこの本で、すっかり蕪村のファンになったのは、

 もう数年以上前でした。

「愁ひつつ 丘に登れば 花いばら」

 この句を読んだときなど、

 これはあたかもゲーテの

「童は見たり 野中のばら」

 の世界ではないかと、思ったものでした。

 郷愁の詩人「与謝蕪村」が、

 いかに純粋な心と温かい歌唱力を

 生涯持ち続けていたかが、

 これらの句でもよく判ります。

レビュー投稿日
2007年5月23日
本棚登録日
2007年5月23日
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