なぜ、スーツは2着目半額のほうがお店は儲かるのか? 価格で見抜く"高くても売れる戦略""安くても儲かる戦略"

著者 :
  • SBクリエイティブ (2015年9月24日発売)
3.56
  • (5)
  • (5)
  • (14)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 99
感想 : 8
3

価格設定から利益率まで細やかに説明されている。
網羅的。


====================
■戦略が変われば価格が変わる

・戦略には2種類ある
 →「経営戦略」と「マーケティング戦略」

経営戦略は"会社がどう進むか"
マーケティング戦略は"どう売るか"

ex)ワタミは経営戦略と合わないマーケ戦略で失敗
・2014年の消費税増税時に値上げ
 背景:少し高くても美味しいものを食べたい、という時代変化
 顧客:メインの20-30代ではなく40-50代を取り込みたい
 結果:40-50代から"高い"という評価を受け、メイン20-30代も受け入れられず

このように、経営戦略とマーケ戦略は一貫性が必要
20~30代と40~50代では価格設定もメニューも異なる
客層拡大ならドメイン(新規業態)の変更の方が良かった、という結果に


■ブランド戦略を徹底する

コーヒーの価格は"固定費をどれだけ使ったか"で決まる
ホテルのラウンジのコーヒーが1200円とか高価格なのは、その場所や見える景色による付加価値
(付加価値をうまく見せているから顧客が対価を支払っている)

マーケティング戦略で必要なのは「モノからコトへの転換」
※「モノを消費する」→「楽しむコト・心を豊かにするコト」で付加価値が生まれる

スタバが値下げをしなくても評価されるのは、
「サードプレイスの提供」という価値が認知され、評価されているから


<ブランドは超過収益力>
コンビニのコーヒー:100円
 スタバのコーヒー:330円

その230円の差がブランド力であり、超過収益力

フェラーリは年間7,000台しか販売をしないが、
「世界に1台として、同じフェラーリはない」という希少性が価値を高めている

-------------------
予備知識:RFM分析
R:Recentry(直近の購入日)
F:Frequency(購入回数)
M:Monetary(購入金額)
-------------------


■スーツ2着目が半額の理由

接客時間も不要、その他固定費がゼロで販売できるため、利益率が高い
(細かな接客による人件費などがウェイト重い)

※まとめ買い、ワイシャツのパターンオーダーなども同じケース


<この"固定費"が価格設定や利益率に大きく影響してくる>


セルフうどん店の利益率を高めているのはレジ前の"おにぎり"
→パート・アルバイトの良い接客(=固定費)が利益を生む

これは固定費を使って付加価値を高めていくパターン

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年9月13日
読了日 : 2017年9月13日
本棚登録日 : 2017年9月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする