心の拠り所であった母が死んだトラウマから強迫性障害という病に陥り、何十年も棒に振るってしまった主人公エドのおはなし。この強迫性障害というのは誰にでも起こりうるものでゲン担ぎのようなものである。しかし、ゲンが担げないと自分の大切の人、親や友人が死ぬとしか考えられなくなる。エドは時間を巻き戻せるような環境や動作でなければ発狂してしまう。階段を上る回数は偶数回、電話は4回かける。ほかの人からすると非常に不可解なものである。
ベッカムも強迫性障害なのだそうだ。
僕はこの本から強迫性障害の恐ろしさも知ったし、それに打ち勝つためには何が必要なのかも学ぶことができた。それはサプライズをして相手を驚かせてあげようという心意気である。エドはエリート医師マイケルと信頼関係を築き徐々に症状について理解をしていくのだが、最後の最後で諦めるような発言をする。マイケルは涙ながらに去るのだが、エドはそのことに傷つく。これが初めての感情でマイケルを驚かそうという思いが強迫性障害を治すモチベーションにつながっていく。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年2月15日
- 読了日 : 2015年2月15日
- 本棚登録日 : 2014年7月22日
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