友達以上探偵未満 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2020年11月21日発売)
3.02
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本棚登録 : 254
感想 : 23
3

書店で最初表紙を見た時はそのままスルーしかけたのですが、よくよく見ると著者は麻耶さんじゃないですか!というわけで迷わず購入して読んでみました。
2人の女子高生を探偵役に据えた連作中編3本が収められています。『神様ゲーム』『隻眼の少女』みたいな強烈なインパクトを残す後味の悪いものを期待していたのですが、、、うーん、メインのトリックは割と凝っていると思うので本格ミステリ好きの人はそれなりに楽しめそうですが、それでもこのレベルのミステリだったら別に麻耶さんじゃなくても書ける人はいっぱいいるんじゃないかなあ。つまるところ普通のミステリ小説だったので、普通じゃないものを求めていた身からするとちょっと肩透かしを食ったような読後感だったのでした。
物語の終盤に描かれている、探偵モノのミステリにおけるホームズ役とワトソン役に関する考察の部分も本作のポイントのひとつなのかなあと思われますが、個人的には本格の様式美的な部分には興味が無いので割とどうでもいいというか。小説なんだから無理に型にはめず基本自由に描けばいいんじゃない?って傍からは思えちゃうのですが、そこはやっぱり難しいんですかね。
つらつら余計なことばかり書いてますが、筆致はライトで読み易いです。そういう意味ではライトノベルっぽい表紙にしているのは正解ですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 麻耶雄嵩
感想投稿日 : 2021年7月24日
読了日 : 2021年7月24日
本棚登録日 : 2021年7月24日

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