死神の精度 (文春文庫)

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本棚登録 : 32045
レビュー : 2903
著者 :
sakaiXさん 伊坂幸太郎   読み終わった 

『死神の浮力』の文庫化にあわせて、本作を8年ぶりに再読しました。相当面白かったことは覚えていたのですが、肝心の物語の内容はほとんど忘れていたこともあり、懐かしくも新鮮な気持ちで楽しむことができました。
やっぱり死神の造形が素晴らしいですね。人間の死そのものには興味がないくせに、ミュージックが大好きでCDショップに入り浸るという設定の妙も面白いですし、人間とのちょっとズレた受け答えを含め、振る舞いの一つ一つにクールさとおかしみがあって、千葉がとても愛しく魅力的なキャラクターに映りました。
物語についても、本作に収録された6短編すべてが練りに練られた印象で、最後の「死神対老女」でこれまでのあんなことやこんなことが綺麗に繋がっていくという構成を含めて見事だと思いました。また「死」を扱っているにもかかわらず、読後感が清々しいところも美点として挙げられるのではないでしょうか。
数ある伊坂作品の中でも、本作は三本の指に入る傑作だと思います。

レビュー投稿日
2016年12月10日
読了日
2016年12月10日
本棚登録日
2016年12月10日
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