コルシカが生んだ、近代最後の英雄、ナポレオン。
この本では彼の最たる面である、戦争や軍事、政治といった面ではなく、どちらかというと内面の葛藤を中心に描かれている。小説的な構成の為、すべてが真実であるという保障はないが、ナポレオンという人間の複雑さがよくわかる本である。
後世に Art of war と称えられた戦の天才が、その生活までが戦場さながらであり、そこでは決して Art にはすることが出来なかったもどかしさが伝わってくる。
下巻のセントヘレナ編からはその末路に涙を超えた虚しさがこみあげてくるのを禁じえない。
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カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2008年9月18日
- 本棚登録日 : 2008年9月18日
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